晴れ晴れ句会(引越し先)Haiku on Sunnyday

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晴れ晴れ句会プレミアムvol.4「梅雨の句会」 平成二十一年六月二十九日(月)於東京・根津「晴れ晴れ家」


参加十三名・欠席投句一名
*七点

来世は福助と決めがまがへる 神田松鯉◎あい子、喜和、正則共鳴

*五点

はたたがみ濡れるライオン空睨む 熊本有芳◎宏子、敬子共鳴

*四点

刑期終へ白き半袖半ズボン 川合健生
梅雨上がれあるほどの星祈らせよ 小出功◎松鯉、健生共鳴
背負はれて妹はあぢさゐ蹴つてをり 高橋喜和
川風や鮎骨すつと抜けにけり 藤原宏子◎鐵男共鳴

*三点

魚河岸のぶつかけ飯や梅雨寒し 神田松鯉
俳句誌を柩に納め冷酒酌む 山遊亭金太郞◎元博共鳴
荒梅雨や更地となりし友の家 田中敬子◎覚共鳴
五月晴いつも謙虚な人の逝く 田中敬子◎金太郞共鳴
傘の上ともに帰らむ雨蛙 中村正則◎功共鳴

*二点

この黴の色何色と呼ぶべきか 川合健生
梅雨夕焼傘捨てる人拾ふ人 神田松鯉
あじさいに七色の轍でんで虫 喜連川覚◎雅美共鳴
ビル谷間誰のアロハか空を飛ぶ 熊本有芳
酔つぱらい紫陽花頼りに道曲がる 熊本有芳
持て成しの枝豆に塩たつぷりと 山遊亭金太郞
晴れし日のあぢさゐ独りあそびかな 中村正則

*一点
受話器より母の声聞く梅雨晴間 生嶋元博
我が国で柳昇一人七変化 生嶋元博
園児らの唄声途絶ふ驟雨かな 石川鐵男
夕立やいつもあいつは待たす人 石川鐵男
夏木立手裏剣飛んできて静か 川合健生
落武者のごとく向日葵七曲り 神田松鯉
空缶に落つる雨だれ四拍子 喜連川
梅雨の入二階のドアの軋む音 喜連川
梅雨晴間ニッカズボンにたまる風 小出功
鉋引く女の襦袢あぢさゐ柄 小出功
黴の宿男ばかりの句会かな 山遊亭金太郞
かたつむり本堂覗き風を見る 山遊亭金太郞
雨の降るまで紫陽花を見に行かず 中村正則
旅鞄梅雨に迷へる異邦人 中村正則
あぢさゐの色に煙りぬ宇治の雨 中村正則
老舗宿閉め〼の文字萼の花 藤井雅美
湯上りや夫と分け会ひ缶ビール 藤原宏子
緋のカンナ黒服の列続きけり 大和あい子
手を振りていつもの別れ百合の花 大和あい子