晴れ晴れ句会 第二十回 平成二十一年八月二十二日(土) 於東京・根津「晴れ晴れ家」(21回)
参加十名・欠席投句一名
四点
流れ星誰の都合も考えず 池田ブランコ◎茂則共鳴
盆の月水に映らぬ女かな 池田ブランコ
愛しさやルージュの端の今年米 中村正則◎智子、覚共鳴
原爆忌ダブルコーンをほおばって 橋本茂則
三点
今年また踊る眼鏡のおじいさん 池田ブランコ◎健生共鳴
夏休み子供番組と黙祷 川合健生◎ブランコ共鳴
かき氷こぼさぬやうにしてこぼる 川合健生
蜩の遠く幼きピアノかな 中村正則
二点
杯に酒たまゆらの秋澄めり 石川鐵男◎正則共鳴
留まるな先に進めと守宮啼く 今崎智子◎有芳共鳴
登山道雷鳥家族に道譲り 今崎智子
絵日記に日焼けの皮を貼る息子 喜連川覚
汗ばみて褥冷たき夏が逝く 喜連川覚◎鐵男共鳴
枝豆や固茹で飛び出すエメラルド 熊本有芳◎健二共鳴
久しぶり。視線はたどる日焼け跡 佐藤健二
一点
秋夕焼け居酒屋向う車椅子 石川鐵男
半世紀経るもあの子や花すすき 石川鐵男
コップ酒降る星見上げ語る夜 今崎智子
お義兄さんお花畠の真ん中に 川合健生
肩車銀河遊泳夜散歩 熊本有芳
八月の白いキャンバス皆溶ける 熊本有芳
花火から四週経って仲ハジケ 佐藤健二
ポトリ落ちジジジ辞世と蝉が泣く 佐藤健二
秋の蟬看取りて雨のぽつと来る 中村正則
陰膳の丼飯や花薄 中村正則