晴れ晴れ句会 第十三回 平成二十年十二月二十七日（土）於東京・根津「晴れ晴れ家」

＊四点
白菜を提げきて妻の声荒らし　池田ブランコ　◎石川氏特選

息白しただ繰り返すフリスビー　川合健生　◎成原氏特選

＊三点
冬帽子別れ話を通り過ぎ　池田ブランコ　◎鴻池氏特選
冬銀河遠くに自動販売機　川合健生　◎佐藤氏特選
水仙のやや枯れかけてまだ少女　鴻池貴光　◎川合氏特選

＊二点
煤逃げの東京地検特捜部　池田ブランコ
レジを打つサンタ焼鳥を焼くサンタ　川合健生
こちら灰皿になります初時雨　鴻池貴光　◎中村特選
甘柿と坊主の頭艶競う　柳原尚彦
大凶を納め安堵のどんど焼き　柳原尚彦

＊一点
非常線ひとつ峠に山眠る　池田ブランコ
日溜りに猫の五匹や明日は雪　石川鐵男
銭湯の天窓の空冬晴るる　石川鐵男
トッカータとフーガを聴いておじやとす　石川鐵男
おでんぐつぐつわれぐでんぐでんなり　川合健生
躁鬱の変わる瞬間日短　川合健生
冬の朝子は走る走る白い息　喜連川覚
夜咄や駝鳥の卵動きけり　鴻池貴光
クリスマスプレゼントが決まらない　佐藤健二
逃げ落ち葉廊下の蔭で小休止　佐藤健二
若き日の見上げる夜空みぞれ鍋　佐藤健二
レジ選びお姉サンタに並ぶサガ　佐藤健二
何となく少女は立ちておりし冬　橋本茂則
まつ毛影寒月に揺れ雫落つ　柳原尚彦

---------過去投稿の移設に寄せて---------

ブランコさんと川合さんがバチバチ火花を散らしてますね。
そんな中、僕佐藤は低空飛行でヨチヨチやってます。（4句選に入ってるので超豊作☆）
いま読み返しても、二人の空中戦にはただただぽかーんとする状態な気も。
や、僕も自分なりですが真剣に取組んでいるつもりでしたが、そういう話では無い気もします。
なんでしょうね。

真剣にフリスビーを投げたり奥さんが白菜を持ったり。
そういう日常にいない時点で僕は僕なりの孤独を楽しんでいたのかもしれませんね。

モノローグの独りよがり？

まぁ、そういうの好きなのでそれはそれですけどね。

佐藤健二2023.06.30