晴れ晴れ句会 第七回 平成二十年六月二十八日（土）於東京・根津「晴れ晴れ家」

＊七点
遠雷に聞きそびれし君の嘘　中村正則　◎池田、田代氏特撰

＊四点
ひだりみぎ乳房を仕舞うふ浴衣かな　池田ブランコ　◎川合氏特撰
根を泥に置きて蓮華は風の中　池田ブランコ　◎橋本氏特撰
夏兆す必ず遅刻する女　川合健生　◎石川氏特撰

＊三点
杏喰むどこに置いたか想い出を　橋本茂則　◎湖風斎氏特撰

＊二点
消息の途絶へ二十日の夏の雲　石川鐵男
薔薇の部屋男と女黙の儘　石川鐵男　◎中村氏特撰
カンニングペーパー回る梅雨晴間　川合健生
空蝉の飛行機雲を追ひにけり　中村正則
梅雨の月老眼の目をこすり見ゆ　柳原尚彦

＊一点
空いてゐる手をぶらぶらと白浴衣　池田ブランコ
知り合ひの目を反らし行く蝉時雨　石川鐵男
手の平に蟹を這わせて汝を思ふ　石川鐵男　
さくらんぼ狩り種とばしコンテスト　川合健生
一言も交はさぬ夕餉百合の花　川合健生
かたつむり回り将棋を観戦す　川合健生
海開きひとかきひとけりヒトの波　喜連川覚
根津の路地アスファルトの上浮き輪あり　喜連川覚
大好きです心が叫ぶ夏の空　湖風斎裕心
灼火に緑陰触れる指の先　田代尚志
とぎれ雨光の雫風薫る　田代尚志
風のさき川面きらめく鮎の香　田代尚志
くちづけに葉影揺らして雨蛙　中村正則
アイリスの咲く道君の通う道　橋本茂則

---------過去投稿の移設に寄せて---------

1〜3回目についでこちら7回目の開催分になります。

というのも残念なことですが、当方が4〜6回目の取りまとめからの、サイトへの記載を挫折して会への参加をしていたためこのような状況になっております。

句会の取りまとめから掲載へのフローがまだできておらず、ひとえに中村さんのご尽力でしばらくの投稿が継続されております。

ちなみに、川合さんの部分が緑色なのはよくわかりません。川合さん初登場の回だったのかもしれません。この回は当方お休みをしておりまして雰囲気不明でございます。

喜連川さんが早くも参加されておりますね。

喜連川さんは後に亀戸、発酵文化応援団を開き亀戸晴れ晴れ句会を主催されておりました。その開催の模様はこちらをご覧ください。

晴れ晴れ句会初代主催の石川鐵男監督も今では鬼籍に入られておりますが、時間の流れを感じます。こういった振り返りも偶にはいいものですね。

今回の移設は3回坊主にならないよう、地味に進めていきたいと思います。200回近くあるので、追記は程々にしていきたいたいです。

佐藤健二2023.06.26